メダカ用ヒーターのワット数選び方

メダカ用ヒーターのワット数は、容器の水量で選びます。GEXが公開している目安では、水量約10〜12Lで36W、約20〜23Lで80W、45cm水槽(約35L)で120W、60cm水槽(約57L)で160Wです。ただし最終的には、買う製品の公式ページに書かれた適合水量を優先します。

ワット数より先に確認したいのが置き場所です。GEXは同社の観賞魚用ヒーターについて、屋内での使用を前提に作られているとして屋外での使用を禁止しています。ベランダの容器に入れたまま加温したい場合は、ワット数の前に、屋内へ移すか無加温で冬を越すかを決める必要があります。

結論から先に:①屋内の観賞魚用水槽で使うかを確認する、②室温が15℃以上を保てるかを見る、③水量を測り、使う製品の公式の適合水量に収まるものを選ぶ、の順で決めます。水量が表の中間なら大きい方のワット数を選びます。この記事は加温すると決めた場合のワット数選びに絞っています。加温するかどうかはメダカにヒーターは必要かで判断してください。

目次

水量別のワット数の目安表

GEXの飼育コラム「水槽用ヒーターのワット数と水槽サイズの関係」に掲載された目安を表にしました。水容量は縦、横、高さ(cm)を掛けて1,000で割ると求められますが、水を張る量や砂利の量で変わる目安だとコラムにも注記されています。

水槽の大きさとヒーターのワット数の目安(出典:GEX飼育コラム)
水槽の目安 水容量 ヒーターの目安
超コンパクト水槽 約4L 10W
コンパクト水槽 約8L 20W
Sサイズ水槽 約10〜12L 36W
Mサイズ水槽 約15〜18L 55W
45cmスリム水槽 約17L 55W
Lサイズ水槽 約20〜23L 80W
60cmスリム水槽 約26L 80W
45cmスタンダード水槽 約35L 120W
60cmスタンダード水槽 約57L 160W
90cmスリム水槽 約88L 220W
90cmスタンダード水槽 約150L 300W

同じコラムのQ&Aでは、100Lの水槽は表の88L(220W)と150L(300W)の間にあるため300Wを使うよう回答しています。中間の水量では、温めきれない恐れがある小さい方ではなく、大きい方を選ぶのが基本です。

以前この記事では「水量10Lあたり10〜15W」という目安を載せていましたが、メーカーの目安と比べると小さすぎる数字でした。たとえば約10〜12Lの水槽でGEXの目安は36Wです。根拠を確認できない計算式は使わず、メーカーの表と製品の適合水量で判断するよう改めました。

容器の水量が分からない場合は、実水量の測り方で確かめます。容器サイズと飼育数の関係は容器・水槽サイズ別の早見表でも整理しています。

製品ごとの適合水量は商品ページで確認する

目安表とは別に、各製品には公式の適合水量(この水量以下で使う、という上限)があります。メダカ向けの温度固定式と、主な容量の製品をメーカーの商品ページで確認しました。

メーカー公表の適合水量と温度(2026年10月21日確認)
製品 消費電力 適合水量 水温
GEX メダカ元気 オートヒーター20 20W 約12L以下 23℃固定
テトラ メダカオートヒーター50W 50W 42cm(20L)以下 23℃前後(±1.5℃)、周囲気温15℃以上の場合
GEX メダカ元気 オートヒーター55 55W 約23L以下 23℃固定
GEX セーフカバー オートヒーター120 120W 約48L以下(幅45cm以下) 26℃固定
GEX セーフカバー オートヒーター160 160W 約64L以下(幅60cm以下) 26℃固定
GEX セーフカバーナビパック 120 120W 商品ページに記載なし(販売店ページでは約48L以下) 15〜35℃で設定

同じ55Wでも、目安表では約15〜18L、メダカ元気 オートヒーター55の適合水量は約23L以下と、数字が一致しない場合があります。迷ったら、使う製品の公式の適合水量に収まっているかを先に確かめ、表は大きく外れていないかの確認に使います。

屋外・容器・室温で、選べるかどうかが変わる

屋外か、観賞魚用水槽か、室温が15℃以上かを確認してからワット数を選ぶ流れヒーターを選ぶ前の確認順屋外に置いたまま使う?はい:GEX製は屋外使用不可。無加温か室内へいいえ観賞魚用の水槽?いいえ:衣装ケース等ではGEX製を使えないはい室温は15℃以上?いいえ:設定水温に届かない場合あり。断熱を検討はい公式の適合水量からワット数を選ぶ
図1:ワット数を決める前に確認する順番。GEXの安全上の注意と、テトラ・GEXの商品ページの使用条件をもとに編集部が作成。製品ごとの条件は説明書を優先します。

屋外の容器に入れたまま使うのは避ける

GEXの安全上の注意では、観賞魚用ヒーターは屋内での使用を前提に作られており、屋外では絶対に使わないよう案内しています。セーフカバーナビパックの商品ページのQ&Aでも、屋内観賞魚飼育用で、屋外やガレージ、倉庫では使用できないと書かれています。テトラ メダカオートヒーター50Wの商品ページでは屋外使用の可否は確認できませんでしたが、周囲気温15℃以上で使う条件が示されています。屋外で使えるかは、製品の説明書に屋外使用の記載があるかで判断し、記載がなければ使わないでください。

ベランダで飼っているメダカを加温したい場合は、室内へ取り込む方法を確認するか、加温せずに冬を越す方法を選びます。どちらが合うかは無加温と加温の判断で整理しています。

衣装ケースや発泡スチロールに入れない

GEXは、同社ヒーターを観賞魚飼育用の水槽以外で使わないよう案内し、例としてバケツ、衣装ケース、発泡スチロールのケース、プラスチックケース、ヒーターが完全に水没しない浅い容器などを挙げています。メダカでよく使う容器でも、ヒーターの説明書が認める容器かを先に確認します。

室温が15℃に届かない部屋では設定水温にならないことがある

テトラ メダカオートヒーター50Wは周囲気温15℃以上で23℃前後を保つ仕様で、GEXもナビパックのQ&Aで、周囲温度が15℃に満たない場合は設定水温にならない場合があると説明しています。寒い部屋ほどワット数を上げればよいとは限らず、まず置き場所と保温を見直します。GEXは同じQ&Aで、水槽の周りを段ボールやアルミシート、発泡スチロールで囲むと放熱を抑えられる場合があり、その際は水はねや伝い漏れで周りが濡れないよう間隔を空けるよう案内しています。断熱材の選び方は水槽断熱シートの選び方を参考にしてください。

温度固定式とサーモ分離型のメリット・デメリット

ヒーターの方式ごとの違い(GEXのヒーター紹介ページと商品ページの記載をもとに作成)
方式 メリット デメリット・注意点
温度固定式(オートヒーター) 電源を入れるだけで決まった水温に保つ。メダカ向けは23℃固定の製品がある 水温を変えられない。周囲気温などの使用条件がある
サーモ分離型(ナビパック) 15〜35℃の範囲で設定を変えられる。ヒーターとサーモスタットが別なので、片方だけ買い替えられる 水中センサーが外れて浮くと加温し続けるおそれがある。サーモスタット本体は水のかからない、水面より高い位置に置く必要がある

産卵期の水温を23℃前後で保ちたいなら温度固定式、病気のときなどに温度を変えたい場合はサーモ分離型が向きます。どちらも、ヒーター全体が水中にある状態で電源を入れ、フィルターやエアーポンプで水を動かして使うのが前提です。設置の向きと水位の確認はヒーターの設置位置と縦置き・横置きで解説しています。

メダカ用ヒーターを比べる

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屋内の観賞魚用水槽で使う前提で、方式の違う2点を比べます。どちらもメーカーの公開情報で屋外使用を認める記載は確認できなかったため(GEXは屋外使用を禁止)、ベランダの容器には使わないでください。

画像 商品名 方式 メーカー公表の仕様 向いている使い方 価格 楽天レビュー
テトラ メダカオートヒーター 50W
テトラ メダカオートヒーター 50W 温度固定式 適合水槽は42cm(20L)以下。周囲気温15℃以上で23℃前後(±1.5℃)を保つ。水の流れのある場所に設置する 20L以下の室内水槽で、産卵期向けの23℃前後を保ちたい ¥1,945(2026-09-11時点、変動する場合があります) 楽天レビュー17件・評価4.53(2026-09-11確認)
GEX セーフカバーナビパック 120
GEX セーフカバーナビパック 120 サーモ分離型 制御温度範囲15〜35℃(±1.5℃)。屋内観賞魚飼育用。適合水量はメーカーの商品ページに記載がなく、販売店ページでは約48L以下 45cm前後の室内水槽で、水温を自分で設定したい ¥4,980(2026-09-11時点、変動する場合があります) 楽天レビュー11件・評価4.64(2026-09-11確認)

仕様はテトラとGEXの商品ページで2026年10月21日に確認しました。ナビパック 120の適合水量は、購入前に説明書と販売ページで確認してください。価格と楽天レビューは2026年9月11日時点の楽天市場の情報で、変動する場合があります。

水量と使い方で選ぶなら
20L以下の室内水槽で、23℃前後に保ちたい
テトラ メダカオートヒーター 50W

メダカオートヒーター 50Wを見る

45cm前後の室内水槽で、水温を設定したい
GEX セーフカバーナビパック 120

ナビパック 120を見る

設置したら、水温計で実際の水温を確かめる

ヒーターの設定温度と、水槽の実際の水温は一致するとは限りません。GEXのQ&Aでは、設定温度には±1.5℃または±2℃の精度誤差があり、水温計の誤差と重なると2〜3℃の差が出ることもあると説明しています。水温計はヒーターと対角の位置に置くよう勧めています。

設定とは別に実際の水温を読むには、水槽に入れる部分と表示する本体が分かれたデジタル水温計が使えます。テトラのデジタル水温計WD1は、販売ページの説明では水温センサーだけを水槽内に入れ、本体は水槽の壁面か水槽台に置くタイプです。本体の防水範囲や電池は、届いた製品の説明書で確認してください。
テトラ デジタル水温計 WD1を楽天市場で見る

水温計の種類ごとの違いは水温計の選び方で比べています。季節ごとの水温の考え方は季節ごとの水温管理の基本も参考になります。

よくある質問

Q. ワット数が大きいほど良いのですか?

水量に合ったものを選ぶのが基本です。GEXのQ&Aでは、約12Lの水槽に80Wのヒーターを使っても水温が上がりすぎることはないと回答していますが、これはGEXが同社製品について回答したものです。電気代の目安はヒーターの電気代・消費電力の目安で解説しています。

Q. 水量が表の中間のときはどちらを選びますか?

大きい方を選びます。GEXは100Lの水槽について、220Wでは温めきれない恐れがあるとして300Wを勧めています。そのうえで、使う製品の公式の適合水量に収まっているかを確認します。

Q. ベランダの容器でヒーターを使えますか?

GEXは同社の観賞魚用ヒーターの屋外での使用を禁止しています。ほかのメーカーの製品も、説明書に屋外使用の記載がなければ使わないでください。屋外のメダカは、室内へ移すか無加温で越冬させる方法を検討します。

Q. 1つの水槽に2本使ってもいいですか?

GEXは、目安が160Wの約57Lの水槽に80Wを2本使ってもよく、1台が故障してももう1台がカバーできると回答しています。サーモスタットに複数つなぐ場合は、合計のワット数がサーモスタットの容量を超えないようにします。

Q. ヒーターはどれくらいで交換しますか?

GEXは観賞魚用ヒーターを1年で交換するよう案内しています。保管していたヒーターを使う前の点検は去年の水槽ヒーターは使えるかで確認できます。

Q. 部屋が寒くて設定温度まで上がりません。

テトラとGEXの案内では、周囲の気温が15℃に満たないと設定水温にならない場合があります。ワット数を上げる前に、水槽のフタ、水の循環、置き場所、保温を見直してください。

まとめ:置き場所を決めてから、水量でワット数を選ぶ

メダカ用ヒーターのワット数は、GEXの目安では約10〜12Lで36W、約20〜23Lで80W、約35Lで120W、約57Lで160Wが基準です。ただし使う製品の公式の適合水量を最優先し、中間の水量なら大きい方を選びます。その前に、屋内の観賞魚用水槽で使えるか、室温が15℃以上を保てるかを確かめてください。ベランダの容器に入れたまま加温する選び方はしないことが、ワット数より先に守るべき条件です。

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確認した資料

資料確認:2026年10月21日。

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